外来植物オオミフクラギの防除活動を行いました!
- 5 時間前
- 読了時間: 5分
皆さんは、ミフクラギという植物をご存知でしょうか。
別名オキナワキョウチクトウとも呼ばれますが、葉などをちぎると白い汁が出て、それを触った手で目を触ると目が腫れることから、「目が腫れる」という意味の沖縄方言がそのまま和名にもなっている植物です。
沖縄には昔からある在来の植物で、西表島でも普通にみられますので、ご存知の方も多いでしょう。
では、「オオミフクラギ」は聞いたことがあるでしょうか?
インドから東南アジア等を原産とする植物で、西表島では外来種ですが、浦内公民館周辺に生育しています。
オオミフクラギは、かつて道路工事の際に植栽されたと言われており、植物の専門家からは、在来のミフクラギの受粉阻害などの影響があるため、除去することが望ましいという声がありました。
そこで、西表財団では、沖縄県の沖縄県外来種防除活動支援事業による補助金を受けて、オオミフクラギの防除作業および住民の皆さまへの普及啓発を実施しました。
主な取り組みは以下のとおりです。
1.オオミフクラギの駆除作業(伐採・防草シートの敷設)
2.オオミフクラギの計測作業
3.普及啓発イベントの実施
(4. モミジバヒルガオの駆除作業)
*今回はオオミフクラギに絞った記事としています。

1.オオミフクラギの駆除作業
成長した大きな木はチェーンソーを使用し、直径10cm程度までのものはノコギリで一本ずつ手作業で伐採していきます。
根の部分は手やスコップを使い、できるだけ土の中に残らないよう掘り起こします。
根が残ってしまうと、再び芽を出してしまう恐れがあるため、慎重に丁寧に行いますが、途中で切れてしまうものもあり、簡単に全てを取り切ることはできません。
とても手ごわい相手でした。
切った後の切り株からは、再び芽を出してしまう可能性があります。そのため、日光を遮り再生を抑える対策として、伐採後の切り株の一部に、試験的に防草シートを敷設しました。
一度定着してしまった外来種の駆除には長い道のりが必要で、一度の作業では駆逐することは難しく、また、「完全に駆除する(根絶)」か、「低密度の維持に留める」かどうかという目標の見極めが必要であり、今後の再生状況を見て経過を見て考える必要があります。
▲写真左 伐採の様子、写真右 除草シート敷設の様子
▲写真左 引き抜き作業の様子、写真右 引き抜いた根
2.オオミフクラギの計測作業
外来種オオミフクラギと在来種ミフクラギはとても似ています。
花が咲けばすぐにわかるのですが、咲かない時期は見分けがほとんどつかないので、識別が難しいです。
▲写真左 ミフクラギ(在来種)、写真右 オオミフクラギ(外来種)
在来種のミフクラギは、白い花の真ん中がピンク色をしています。
外来種オオミフクラギも白い花が咲くのですが、真ん中が黄色です。
花以外に見分ける方法として、「オオミフクラギの葉はミフクラギよりも大きいのではないか」と言われていますが、本当に違いがあるのかどうかを実際に調べてみることにしました。
琉球大学の内貴章世先生にもアドバイスをいただきながら、オオミフクラギとミフクラギそれぞれの葉の長さや幅などを計測し、比較を行いました。
▲写真左 計測作業の様子、写真右 計測部位
すると、「葉身長」と「葉柄~最大幅までの長さ」にやはり有意差があることがわかりました。オオミフクラギの葉がミフクラギの葉よりも大きい、ということです。
ただ、残念なことに、オオミフクラギの小さめの葉と、ミフクラギの大きめの葉は数値が同じくらいのものがあり、やはり、葉の大きさだけで種を判別するのは簡単ではないようです。
それでも、今回の計測によって一つの判断材料が得られました。今後もさまざまな視点から観察や検証を重ねながら、より確かな識別方法を探っていきたいと考えています。

▲計測結果
3.普及啓発イベントの実施
国際マングローブ生態系協会の馬場繁幸先生を講師にお迎えし、1月29日に浦内公民館にて「オオミフクラギとマングローブのおはなし」という講演会を開催しました。馬場先生は、マングローブ研究の第一線を走っておられる研究者ですが、このオオミフクラギの問題にいち早く気づき、10年以上前から警鐘を鳴らされていました。講演会では、オオミフクラギの基本的な情報を丁寧に教えてくださった後、先生のご専門であるマングローブの研究について、海外でのプロジェクトのエピソードを交えながらお話いただきました。
実際の調査道具を使った説明など、とても面白い講演会となりました。

▲イベント中の様子 木の高さを測る道具を紹介しているところ
以上、外来植物防除に向けた取り組みについてのレポートでした。
オオミフクラギという外来植物が今回浦内公民館周辺で生育していたように、他の場所でも、身近なところに生育している可能性があります。
外来種は、気づかないうちに地域の自然へ影響を及ぼすことがあります。だからこそ、早期発見と早めの対応が大切です。日頃から身の回りの植物に目を向け、「いつもと少し違うかも?」と感じたときには、ぜひ情報をお寄せください。皆さまの気づきが、地域の自然を守る第一歩につながります。
ぜひ今後ともご協力のほどよろしくお願いいたします。






















