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【イリオモテヤマネコの日 イベント準備秘話】こだわり&追及の1本のツリーができるまで編

  • 2 時間前
  • 読了時間: 5分

4月15日は、みなさんご存じの通り「イリオモテヤマネコの日」です。

西表財団では、竹富町より「イリオモテヤマネコの日」イベントの企画・運営業務を受託しています。

今年はイベントを4月11日から5月10日まで約1か月間開催しており、講話イベントや展示、ワークショップなど、楽しい企画が盛りだくさんです。


今回ブログでは、企画展示の「メッセージツリー」に焦点を当て、準備や制作のエピソードを紹介できればと思います。

ぜひ最後までご覧いただけますと幸いです。



ラヴの具現化に悩む、企画秘話

今年のイリオモテヤマネコの日のイベントコンセプトは「ラヴ」です。

「ラヴを感じられる展示とは何か…」。担当者は悩み、苦しみました。

“ラヴ”という目に見えないものを、どうすれば来場者に伝えられるのか。

愛を感じられる展示とは、どのようなものなのか。

自ら決めたコンセプトですが、その表現の難しさに直面し、少しハードルを高く設定しすぎてしまったことを後悔します。


頭を抱える担当者
頭を抱える担当者

「来場者も参加できるような展示にしよう!」

イリオモテヤマネコは、島内はもちろん、全国、そして世界中の人々から愛されている存在です。だからこそ、ひとりひとりの心の中に、それぞれの“ラヴ”がきっとあるはず。

この機会に想いを言葉にしてもらい、みんなで分かち合える場をつくれたら…!

そうして思いついたのが、今回の「メッセージツリー」です。

来場者にメッセージを紙に書いていただき、それをツリーにかける。たくさんの想いが集まるにつれて豊かな木が育っていく。そんなイメージからこの企画が生まれました。


メッセージツリーを設計する

どんなツリーにするのか、ここからはスムーズに決まりました。メッセージをかけられる木にする必要があったので引っ掛かりがあること、愛おしさを感じてもらえるデザインであること、そして自然環境の負担を考慮した素材でつくること、この点を中心にツリーの設計を考えました。


・図面の作成

木はたくさんの方に愛されるようなデザインにしたかったので、西表島要素も取り入れながら、ディティールは細部までこだわって制作することを心掛けました。しかし逆にデザインが細かすぎるとカット量が多くなってしまうことや、強度の面も考慮しないといけないので、そのバランス調整が難しかったです。

学生時代、勉強をしていた建築知識がここで活かされました
学生時代、勉強をしていた建築知識がここで活かされました

・模型の作成

ある程度図面が固まったら、1/5サイズの模型を作成し、立体にした状態を確かめました(今回は事務所にあった劣化したクリアファイルを素材にしてみました)。実際に模型として組み立ててみることで、平面図だけでは分からないバランスや形状、2枚の板の干渉具合などを確認することができるので、模型作成はものづくりでは欠かせない重要な工程のひとつです。

模型の試作で、安定性に少し心配があったため、発注図面では足の土台部分を修正して発注しました。
模型の試作で、安定性に少し心配があったため、発注図面では足の土台部分を修正して発注しました。

アップサイクル素材活用に挑戦

メッセージツリーは、漂着ごみとして回収されたペットボトルキャップを溶かして作った「アップサイクル板」を加工して制作することに決めました。本来であれば自然環境に影響を与えてしまう漂着ごみに新たな価値を持たせることで、ヤマネコが暮らす自然環境の大切さを伝えられるのではないかと思っています。


以前より、当財団のビーチクリーンにもご協力いただいている、石垣でビーチクリーンを事業として展開されている縄文企画さんに、今回のツリー制作についてもご協力いただきました。


・ツリーの色決め

縄文企画さんの事務所へ伺い、実際にサンプルを見比べながら色の調合を検討しました。

いろいろなパターンの配色ができます。どれも素敵で悩ましい…。
いろいろなパターンの配色ができます。どれも素敵で悩ましい…。

ツリーの色は白をベースに、西表島をイメージした黄緑と水色を少し入れた配色に決めました。

とはいえ、キャップに印字されている文字の色がミックスされたり、模様まではコントロールできないため、板になるまでどのような仕上がりになるのか分からず、ドキドキでした。そんな心配をよそに、数日後、縄文企画さんから完成した板の写真が届き、その爽やかな仕上がりに思わず感嘆の声があがりました。


・カットの位置決め

出来上がった板の模様をみて、どの配置で形を切り出すか最終調整し、カット加工に出していただきます。
出来上がった板の模様をみて、どの配置で形を切り出すか最終調整し、カット加工に出していただきます。

【感動】いよいよ、ツリーとの対面

木工所さんによるレーザーカットと丁寧な仕上げを経て、ついにツリーが手元に届きました。2枚の板を組み立て、平面だった木が立体となって自立した瞬間、その姿に思わず息をのむほどの感動があり、今でもはっきりと心に残っています。

多くの方の手によって、丁寧に手間暇をかけて生み出されたこのツリー。まるで我が子のように愛おしく、まさに“ラヴ”がぎゅっと詰まったツリーが完成しました。


西表島らしさを取り入れたこだわりデザイン


このツリーが、イリオモテヤマネコの保護や普及啓発につながり、その想いが広がっていくことを願っています。


イベント準備秘話こだわり&追及の1本のツリーができるまで編、いかがでしたでしょうか。

このツリーは下記期間展示中ですので、みなさんもぜひツリーにメッセージを飾ってみてくださいね!


【メッセージツリー】

場所:西表野生生物保護センター内 なかゆくいコーナー

期間:4/11~5/10まで ※休館日を除く

同じ期間に、琉球大学さんの企画展示も西表野生生物保護センター内 レクチャールームにて開催しておりますので合わせてぜひご覧ください。


また、下記内容でワークショップも開催いたします。

まだ予約に空きがありますので、ぜひお申込みお待ちしております。

【ワークショップ】

日にち:4/29(水・祝)

時間:1部 10:00~11:00

   2部 13:00~14:00

   3部 15:00~16:00

場所:西表野生生物保護センター内 なかゆくいコーナー

定員:各回10名、予約優先

対象:どなたでも ※小学生以下は保護者同伴

参加費:無料



 
 
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